<院長ブログ> 仮病かどうかを見分ける?
こどもが腹痛や頭痛を訴えているときに「仮病かどうかを見分ける方法がありますか?」と尋ねられました。
仮病かどうかは簡単にわかるときもあるし、なかなか難しい時もあります。
しかし、それが仮病だとしても、仮病にならないといけない理由があるわけです。
その理由を知る必要があるかもしれません。
「仮病」というのは「病気のふり」ですが、
仮病ではなくて、本当に体の症状が出ていることがあります。
体の病気ではないのだけど、心の不調が体の症状となって現れている場合です。
本人としては本当に頭痛や腹痛があるのであって、別に嘘をついているわけではありません。
登校前に腹痛や頭痛が出現し、夕方には良くなる。とか
平日は体調が悪いけど、休日は元気とか。
こういう状態は「仮病」ではなくて、「心身症」とか「身体表現性障害」と呼びます。
精神的なストレスや心の不調などを我慢しているうちに体の症状になってしまうようです。
我慢強いこどもや内気な子、今まで手のかからなかった「良い子」が「心身症」になりやすい印象があります。
つらいことや嫌なことを言葉にして、誰かと話すことができれば心は少し楽になります。
「仮病」も「心身症」も、親子のコミュニケーションをとることが予防や解決につながりそうです。