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こころのお知らせけいじばん

まだまだ足りない児童精神科医・・・。
「不登校があり、発達障害が気になる。ネットで検索しても、相談できるクリニックがみつからない」「近所の児童精神科に問い合わせたら初診の予約は数か月待ちと言われた。ほかに、早く診てもらえるところはないのか?」など、うまくみつけられないことも多いと思います。まだまだ数が足りないことも一因です。これだけ教育、学校関係者のみならず一般の方も関心を寄せている分野なのに・・・。限られた数を、最大限うまく使って行きたいものです。こんな地図があります。

子どもの心の診療 機関マップ
http://www.ncchd.go.jp/kokoro/kyotenmap.php

また、横浜市にはこんな相談窓口もあります。

発達障害者支援センター
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/shogai/sodan/hatatsu/mado1.html

こころのおしらせ・番外編【熱中症にご注意】

今年の暑さは異常です。横浜地方気象台によると、季節予報でもこの先1か月間の激しい暑さが予想されるため、厳重な警戒が必要とのことです。そこで、熱中症についてまとめました。

■暑さへの抵抗力には個人差があり、次の人は要注意
・体力の低い人(高齢者、子供)
・暑さに慣れていない人(休みが続いた後の久しぶりのスポーツ教室、避暑地から戻った直後なども注意)
・熱中症をおこしたことのある人
・持久力の低い人
・肥満の人(学校管理下の熱中症死亡事故の7割。皮下脂肪により熱を体表から逃せず汗ばかりが多くなるため)

■「熱中症=脱水+高体温」なので、まずは日中の脱水予防として下記が大切
・朝食をしっかりとること
・夜はゆっくり睡眠をとること
・下痢や発熱があるなら無理に外出しない
・汗をかいたらスポーツドリンクや経口補水液などで塩分も補給する

■活動する際の注意点
・暑い時間帯の屋外に注意(路面のコンクリートは太陽光の輻射熱で気温より10度以上温度が上がるため、低い位置を歩く幼児やペットなどに熱を与え危険)
・暑い所に出たら涼しい部屋で補水しながらクールダウンすること
・室内でも湿度が高いと暑さ指数は高くなる
・スポーツにも配慮が必要、暑さ対策・普段より多い休憩が必要(野球は屋外での時間が長いので熱中症が多い、室内でも防具の多い運動は危険)

■体調に異変を感じたら
→熱中症では特別な症状が出るわけではなく「機嫌が悪い」「ぼんやりしている」など、一般的なサインしか見られないことが大半です。暑さの中、いつもと違う様子がみられたらさらに次の項目もチェックしてみて下さい。当てはまるようなら脱水症を疑います。

・口の中が乾いている
・爪を押した後、色が白色からピンク色に戻るのに3秒以上かかる(毛細血管再充満時間)
・皮膚の張りが無い(ツルゴールの低下)

■脱水症や熱中症なら
→スポーツドリンクを自力でしっかり飲むことができ、元気になってくるようなら様子を見ていても構いませんが、下記の場合はためらわず受診して下さい。
・自力で水分が飲めない
・意識がはっきりしない
・発熱している
※なお、明らかな意識障害や高熱の場合は救急搬送が必要です。
【参考資料】堀江正知 著「熱中症を防ごう」
谷口英喜 著「経口補水療法ハンドブック」
大塚製薬ホームページ「熱中症からカラダを守ろう」

こころのお知らせけいじばん

 「早寝早起きして朝食をとると良いことたくさん?」ヒトには体内時計があり、昼行性のリズムを持っています。夜更かしよりも早寝早起きの生活の方が太りにくい、免疫力も高くなる、血圧も安定する・・など様々な良いことが知られています。また、朝食をとると胃腸を通じて体全体の目が覚め、運動や知的な機能も高まります。逆に夜更かしや夜食の習慣があると、朝は食がすすみません。朝食をとるためにも早寝早起きが必要です。

 しかし現在、子供の就寝時刻が遅くずれ込むことが増えています。社会環境や、家庭の状況など要因は多くあります。少しでも子供がより良い睡眠時間を確保できるようにしたいものです。子供は親の生活習慣に影響を受けるので、親も早寝の生活が望ましいです。また、テレビやゲーム、とくにスマホ(ブルーライト)の光は夜に浴びると眠気を減らし、早寝につながりません。夜遅くまで使わないようにします。さらに夜間にテレビや照明をつけたまま寝るのは眠りが浅くなるので注意します(真っ暗が嫌いな場合は白熱灯の夜間灯などに切り替える)。蛍光灯や白色LEDは夜間に浴びると睡眠を促進するホルモンであるメラトニンの分泌を妨げますが、白熱灯による照明はメラトニンの分泌を妨げないことがわかっています。

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チック障害

「目をパチパチ瞬きさせる」「風邪でもないのに咳払いをする」など、チック障害としてよく知られたものがいくつかあります。このような典型的な特徴を持つ「単純チック」と、「自分を叩く」など、やや時間が長く目的を持っているように見えるチック「複雑チック」があります。こどもの5人から10人に1人がチックを持つと言われていますが多くは短期間で治まります。1年以上続く場合を慢性とします。

以前は親の育て方や本人の性格などに原因があるといわれていましたが、最近は関係ないということがわかっています。なりやすい体質やなりやすい時期があるようです。一過性のものと慢性のものがあり、慢性では10歳から15、6歳に一番重症な時期になることが多いです。成人に近づくにつれて軽快します。
年齢が低く、自分のチックに気づいていないように見えても子供は気づいていることが多いようです。チックを気にして引きこもりがちになるのは重症なのでしっかり対策するのが良いでしょう。

チック障害は不安や緊張や体調により波が出ます。あまり一喜一憂せず、環境を調整しストレスを軽減するよう努めます。学校関係者に説明し、協力を依頼するのも必要です。本人や家族でチック障害の特徴を理解し、無理に抑えようとせずうまく付き合っていくことが大事です。
薬物療法、行動療法、また患者・家族グループによる支援もあります。

相談の窓口は、児童相談所、区役所のこども家庭支援課、心療内科や精神科のクリニック等があります。
小児精神科への紹介をご希望される方は、小児科クリニックにご相談ください。

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強迫性障害

確認強迫、手洗い強迫など、言葉は聞いたことがある方も多いでしょう。「トイレの床に手が触れてしまった後、手にバイ菌がついているような気がして、自分でもおかしいとは思うが何度も手を洗わないと気が済まない」など「自分でもやめたいけれど、やめられない」というのが強迫性障害です。
子どもにも起こることがあり、10歳ごろに多く、およそ200人に1人の割合です。子どもの場合は「自分でもおかしいと思うので本当はやめたい」という気持ちがあいまいな場合もあります。多いのは「不潔への不安」「自分や他人に危害を及ぼしてしまうことへの不安」などの強迫観念や、「洗浄」「清掃」「確認」「数かぞえ」「繰り返し」などの強迫行為です。経過は長期となることが多いです。

治療は、認知行動療法(暴露反応妨害法:不安な状況にチャレンジし、強迫行為をあえてしない)や年齢により遊戯療法、薬物療法などがあり、組み合わせて行います。強迫には家族が巻き込まれることが多いため、家族への支援や心理教育も重要で、家族単位で行う家族療法なども有効です。

小児精神科への紹介をご希望される方は、小児科クリニックにご相談ください。

こころのお知らせけいじばん

子どもにもPTSDは起こります。例えば直接自分が交通事故にあったときだけでなく、交通事故を目撃したとき、身近な人が交通事
故にあったと知ったときなど・・・。
典型的な症状はいくつかあります。思い出したくないのにトラウマを思い出して(フラッシュバック)パニックになること。トラウマ
を思い出すような人や場所を避ける、なるべくそのことを考えないようにする回避。イライラする、ビクビクする、眠りが浅いなど過
敏。感情が鈍くなる、トラウマを思い出せないなどの麻痺。これらが混在した状態になります。
対応は時期によって異なります。まずは安全・安心を保証し(幼児の場合、母親から離さず甘えさせるなど)トラウマを思い出す状況
を避けさせる、など家族が接し方の指導を受けるのも重要です。様子をみながら徐々に普通の生活を取り戻します。時期によっては、
幼児に遊びの中で解決を体験させるような場合もあります(車のおもちゃで「この車は止まっているから渡れるよ」と母親が一緒に遊
ぶ等)。
PTSDは脳の機能による症状で、誰にでも起こりうる反応です。性格の弱さではありません。早期に対応して長期化を防ぐことが大
切です。