新型コロナウイルスのワクチンについて

最近、患者さんからコロナのワクチンについて質問されることがあるので情報を簡単にまとめておきます。
 
まず、こどもは新型コロナウイルスワクチンの接種対象ではありません。
(今のところ日本では16歳以上の人が接種の対象者になる予定です。)
ですので、お母さん方は小さな子供さんに接種するべきかどうかを悩む必要はありません。
また、今のところ妊婦さんが接種対象になるかどうかは分かりません。
 
 
現在開発中の新型コロナウイルスワクチンにはいろいろな種類があります。
最初に日本で使用されるワクチンはアメリカのファイザー社とモデルナ社のワクチンで、
これらはmRNAワクチンという新しいタイプのワクチンです。
他にも欧米から輸入される予定のワクチンがありますし、日本でも開発中のワクチンが数種類あります。
mRNAワクチンの他、従来型の不活化ワクチンやその他のタイプのワクチンもあります。
新型コロナウイルスワクチンは種類を選んで接種することはできません。
今のところ、自分の順番が来た時に接種可能なワクチンを受けるしかありません。
 
 
▪️最初に使用されることになったファイザー社とモデルナ社のワクチンについて
両者とも「新型コロナの発症リスクが10分の1以下になる」というスゴイ効果があります。
ただ、「発症しないけど無症状で感染して他人にうつす」という可能性はあります。
ワクチン接種後も手洗いマスクなどの感染予防対策は必要です。
また、ワクチンの効果がいつまで続くのかは今のところわかっていません。
 
ワクチンの副反応としては、従来のワクチンよりも痛みが強いらしいです!
また、2回目接種後の発熱が10~17%と高頻度です。(接種後は仕事を休む必要があるかもしれません。)
強いアレルギー反応を起こす可能性が10万分の1ぐらいだといわれています。
強いアレルギー反応はワクチン接種後30分以内に起こるのですが、適切な治療を受ければ後遺症などを残さずに回復します。
長期的な有害事象についてはまだ分かっていません。今後、何か新しい副反応が見つかる可能性があります。
 
 
ワクチンを受けるか受けないかはメリットとデメリットを天秤にかけて決めましょう。
ワクチンについての情報は下記のHPなどが参考になります。
 
<参考になるHP>
厚生労働省
  新型コロナワクチンについてまとめてあります。
日本感染症学会
 「ワクチンに関する提言」が参考になります。
  
  
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補足:新型コロナウイルス感染症について
 
1/25現在、新型コロナウイルスに感染した人は国内で1000人に3人ぐらいの割合。
感染者の8割が無症状〜軽症。残りの2割が肺炎を併発して入院。さらに全体の5%がより重症化して集中治療室へ。死亡率は1~2%
軽症でも長期的な後遺症を発症することがある。
後遺症の発生頻度はまだ明らかではないが、肺や心臓への恒久的な障害なども報告されている。

カテゴリ:Q&A

公開日:2021年1月27日