こころのお知らせけいじばん

場面緘黙

言語の能力は正常で、家では元気に会話ができるけれど、園や学校など特定の場では緊張により言葉が出なくなる状態です。内向的で不安になりやすい性格のことが多く、育て方のせいで症状が出るわけではないと言われています。学校など大勢の中で目立たないことが多く、また家では普通に話すため気づかれにくいのですが、本人は困っています。
入園や入学などでは新しい場所や人間関係でますます緊張が高まります。事前に場所を見に行き慣れておく、顔見知りになっておく、気の合う友人と一緒に通学する、など不安を軽減するのが良いでしょう。また、園や学校に本人の特性を理解してもらうことも必要です。
まずは緊張する場で無理に話させようとせず、家以外でも安心して自己表現できる場を持ち自信をつけさせるのが目標です。話しにくい場では表情、ジェスチャー、筆談など別の方法でもコミュニケーションがあるほうが良いのです。友人を自宅に招きリラックスして遊ぶのも良いきっかけになることがあります。
治療は、カウンセリング、グループ療法などでコミュニケーションの体験を重ねることや、対症療法としての薬物療法があります。園や学校の協力を得て環境を調整することも重要です。

相談はスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーのほか、お住まいの区の福祉保健センターこども家庭支援課でも、問い合わせて相談窓口や医療機関を紹介してもらうことができます。

カテゴリ:「こころのお知らせけいじばん」

公開日:2017年8月17日